猫の防災グッズ、本当に要るもの一覧最優先5点・あると助かる7点・そして「買わなくていい物」
「猫の防災グッズ 一覧」で調べると、20点も30点も並んだリストが出てくる。 あれを見て、そっとページを閉じた経験はないかの。わしはある。 じゃが本当のところ、最初にそろえるべきものは5つしかない。 しかもそのうち3つは、たぶん今すでに家にある物じゃ。 この記事では、そろえる順番と、買わなくていい物まで正直に書いていくぞ。
図解: 猫の防災グッズ 優先度つき一覧
先に結論を1枚にまとめた。左から順にそろえればよいようにしてある。 印刷して、買い物のときに持っていくとええぞ。
猫が犬よりやっかいな「3つの壁」
同じペットでも、猫の避難は犬より難しい。理由がはっきりしておって、この3つじゃ。 グッズ選びは、この壁を越えるための道具えらびだと思ってくれ。
犬は散歩でリードに慣れておるが、猫はキャリー=病院と覚えている子が多い。いざという時に限って、ソファの下から出てこない。抱っこで避難は、パニックで腕から飛び出す危険があるので論外じゃ
砂の材質や粒の大きさが変わっただけで、猫は排泄を我慢することがある。我慢は膀胱炎や尿路のつまりにつながり、オス猫では命に関わる。「支援物資の猫砂があるから大丈夫」とはいかんのじゃ
大きな揺れや音で、猫はまず隠れるか、逃げる。一度屋外に出た飼い猫は、そのまま戻れなくなることがある。玄関のドアを開けた瞬間に走り抜ける——これが災害時に本当に起きる
逆に言えば、この3つさえ手当てすれば、猫の防災はほぼ形になるということじゃ。 点数を増やすより、この3つに効く物からそろえるほうがずっと早い。
最優先5点——今日そろえる
この5つは代わりがきかない物じゃ。支援物資が届いても、その子に合う物が来るとは限らん。 逆に、これ以外は後から買い足しても間に合う。
これがないと避難という行動そのものができない。だから1番。選び方は次の章でくわしく。すでに持っている方は、買い替えより「猫が入る練習」を優先じゃ
環境省の目安は少なくとも5日分、できれば7日分以上。ポイントは量より「いつもの」であること。ストレスで食欲が落ちている猫は、慣れない味には口をつけん
目安は体重1kgあたり1日40〜60mL。5kgの猫なら1日200〜300mL、7日分で約1.5〜2L。2Lのペットボトル1本が猫1匹の1週間分、と覚えておくと数えやすい
壁2の対策。1週間分が目安。システムトイレなら吸水シートが1匹で1週間ほどもつタイプもあり、荷物を減らせる。折りたためる簡易トイレがあるとなお安心
持病がある子は、これが切れた時点で命に関わる。かかりつけの動物病院に「災害に備えて少し多めに」と相談を。処方内容のメモか、薬の袋の写真をスマホに残しておくこと
この5点だけ入った袋が玄関にある——それだけで、何もない状態とは天と地の差じゃ。 進め方の全体像は、ペットの防災、まず何から?5ステップにまとめてあるぞ。
キャリー選びが、いちばん差がつく
猫の防災グッズで、選び方ひとつで結果が変わるのがキャリーじゃ。 ふだん病院に行くだけなら何でもよいが、災害時は事情がちがう。見るべき点は3つ。
これが最重要。横からしか開かないと、奥で踏ん張った猫を引きずり出すことになり、猫も人も傷つく。上開きなら上からストンと入れられる。避難所で健康チェックを受けるときも、上から出せるほうが早い
がれきの上、暗い階段、傘をさしながら——片手がふさがっていると危ない場面は多い。リュック型か、肩掛けベルトつきのハードキャリーだと両手が使える。高齢の方なら特に、手で提げない形を選びたい
避難所ではキャリーがそのまま猫の部屋になる。上に物が置かれても潰れない硬さがあると安心。布製ソフトタイプは軽くて畳めるが、長時間の居場所には向かん。ふだん用ソフト+避難用ハードの2個持ちも現実的じゃ
そして——ここが肝心なんじゃが、どんなに良いキャリーを買っても、猫が入らなければ0点じゃ。 買ったら箱から出して、扉を外して、部屋の隅に置きっぱなしにしてやってくれ。 慣らし方はこちらに手順を書いてある。
猫砂問題——「いつもの砂」以外は正解にならない
意外に思われるが、避難生活でいちばん先に困るのがトイレじゃ。人もそうじゃが、猫はもっと深刻でな。
猫は足の裏の感触で「ここはトイレだ」と判断しておる。 鉱物系の細かい砂に慣れた子が、木製ペレットの大粒に変わると「ここは違う」と判断して我慢する。 そこに避難という環境変化が重なると、丸1日出さないこともある。 我慢が続けば膀胱炎、オス猫なら尿路がつまって数時間を争う事態になりかねん。
難しく考えず、ふだんの猫砂を1袋多く買っておくだけでよい。古いほうから使って買い足す。これで期限も保管場所も問題にならん
吸水シート式なら、1匹で1週間ほど交換不要のタイプもある。砂を大量に運ばずに済むので、持ち出し用としては相性がよい
砂が尽きたときの最後の手段。ふだんから「これでもする」か試しておくと本番で慌てん。ただし、これはあくまで応急。第一選択にはしないこと
人の側のトイレ対策も、じつは同じくらい切実じゃ。 ふだん使いできる備蓄トイレも、あわせて見ておくとよいぞ。
あると本当に助かる7点
最優先5点がそろったら、次はこの7つ。どれも安くて小さいのに、効きめが大きい物ばかりじゃ。
これが7点の中の一番。60cm以上の物を1〜2枚。パニックの猫をネットに入れてからキャリーへ移すと、爪も出せず脱走もしにくい。動物病院でも使われる方法で、値段は100円台じゃ
キャリーの底に敷く、汚れを拭く、簡易トイレにする。用途が広く、かさばらない。多めに入れておいて損はない
シリコン製の折りたためる物が軽くて便利。紙皿でも代用できるが、水入れだけは倒れにくい物があるとよい
はぐれた時に見てすぐ分かるのが迷子札。猫用は力が加わると外れるセーフティ首輪が基本なので、予備を1本入れておく
避難所や預け先で求められることがある。そして一緒に写った写真——迷子の届け出にも、自分の猫だと示すのにも使える。全身・顔・柄の3枚を印刷して入れておく
自分のにおいがついた物は、猫にとって強い安心材料になる。キャリーにかければ目隠しにもなり、周囲の視線や音から守れる。新品より、いま使っている物を
排泄物の処理は、避難所で周囲との関係を左右する。においの漏れにくい消臭袋があると、お互いに気持ちよく過ごせる。多めに
じつは後回しでいい物・買わなくていい物
正直に書くぞ。世の中の「猫の防災グッズ一覧」に載っているが、急いで買う必要のない物もある。 限られたお金と場所は、最優先5点に回したほうがええ。
一式そろって安心に見えるが、フードも猫砂も汎用品。その子が食べない・使わない物だと意味がない。買うなら中身を確認して、使える物だけ取り出す前提で
在宅避難や車中避難を選ぶ家では出番がない。避難先が決まってからで十分間に合う。まず自治体にペットの受け入れ条件を聞いてから判断を
食欲が落ちた時の切り札として少量あれば十分。主食の代わりにはならん。それより主食を1袋増やすほうが確実じゃ
これは「買うな」ではなく「買って終わりにするな」という話。慣らしていない新品キャリーは、当日いちばん役に立たない。買ったその日に出しっぱなしを始めること
全部入れると何kgになるか
ここを確かめずに準備を終える方が多いのじゃが、持てなければ意味がない。ざっと計算してみようかの。
- 猫本体:4〜5kg(成猫の平均的なところ)
- ハードキャリー:1.5〜2kg
- 水 7日分:約1.5〜2kg
- フード 7日分:約0.4〜0.5kg(ドライの場合)
- 猫砂・トイレ用品:2〜4kg(ここが一番重い)
- その他こまごま:約1kg
合計すると10〜14kg前後。これを背負って、暗い夜道を歩けるかどうか。 離れて暮らす高齢の親が猫を飼っている場合は、ここが現実的な壁になる。
重すぎる、と思ったら答えはひとつ。持ち出す物と、家に置く物を分けることじゃ。 持ち出すのは「猫+キャリー+2日分」だけ。残りの5日分は家に置いておく。 在宅避難ならそれで足りるし、避難所へ行くことになっても、落ち着いてから取りに戻ればよい。 全部を背負おうとするから、準備が止まってしまうんじゃよ。
人の分の持ち出し袋も同じ考え方で軽くできる。非常持ち出し袋リストもあわせてどうぞ。
よくある質問
Q. 猫の防災グッズ、最優先はどれ?
A. ①キャリー ②いつものフード5〜7日分 ③飲み水 ④いつもの猫砂 ⑤持病の薬・療法食、の5点じゃ。どれも代わりがきかん物でな。支援物資が届いても、その子に合う物が来るとは限らんのじゃ。この5つ以外は、後から買い足しても間に合う。
Q. キャリーはどんなタイプがいい?
A. 上から開く・背負える・硬い、この3つじゃ。上開きだと入りたがらん猫も上からストンと入れられるし、避難所で出すときも楽。リュック型なら両手が空くから、階段やがれきの上でも安全に運べる。そして硬いタイプは、避難所でそのまま猫の部屋になるでな。
Q. 猫砂は災害時どうする?
A. 「いつもの砂」を1週間分じゃ。猫は足の裏の感触でトイレを判断しておってな、砂が変わると我慢してしまう子がおる。我慢は膀胱炎や尿路のつまりにつながって、オス猫だと命に関わることもある。ふだんの砂を1袋多く買って、古いほうから使う。それだけでええ。
Q. 買わなくていい物ってある?
A. ペット用の「防災セット」は、中身を見てから決めるのがよい。フードも砂も汎用品でな、その子が使わん物だと結局意味がない。避難所用のテントや大型ケージも、避難先が決まってからで間に合う。まずは最優先5点。お金も置き場所も、そこに回すのが一番効くぞ。